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第20代青年部長挨拶 横 山 公 大

平成23年度 部長事業計画

青年部長横山公大 平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震にて被災をされた方々、またその後の影響により甚大な被害、風評被害を受けられている日本全国の方々に心からお見舞い申し上げます。  日本史上類を見ない大災害により、多くの方が多くのものを失い、先の見えない状況でありながらも懸命に復興に向けて取り組んでおられます。観光業界、宿泊業界におきましても多くの諸問題が浮上しており、現在、各省庁、業界各団体では様々な改善策を講じているところでございます。深い悲しみの中ではありますが、この大震災に対し業界として青年部として正面から立ち向かい、一日も早い復興に向けて最善を尽くして参りたいと考えております。大震災への対応に重点をおきながらも、当初よりビジョンに掲げました事業計画に関しましては若干の形は変えども、初志貫徹を胸に取り組んで参ります。青年部員の皆さんには何卒ご理解を頂き、ご尽力賜ります様お願い申し上げます。

『利他精神』 〜夢を語り背中を魅せる〜
【はじめに】
 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部は昭和44年(1969年)、時代を憂う先輩諸兄が相集い、想いと情熱によって設立されて以来、42年間もの長きに渡り我々業界、そして多くの旅館やホテルを支えて下さいました。そこには、宿泊産業の発展、個の経営力の強化、そして業界として強くある為の政治活動、新たな分野への挑戦等、環境の変化に伴い、いつの時代も道をつくり道を照らし続けてくれています。そのたゆまぬ努力は我々責任世代が引き継ぎ、そして継承していかなければなりません。  青年部の役割にはいろんな見解もあろうかと思いますが、私は、今後の業界を背負って立つ強い人間力を養う場所であると同時に、これからの世代や学生達に多くの夢や光を魅せる集団でありたいと考えています。    昭和50年前後に生を受けた我々を境に、高度成長期を経験していない世代が、新たな世界や責任ある立場に進出しようとしています。幸いにも『良き時代』とされた時代を経験していない我々にとって、今の混迷とされている時代が当たり前であり、この時代をスタンダードに感じ経営していく事で、忘れかけている商いの原点を見出せる世代だと考えています。恐らくそれは我々にしか理解できない感情であり、過去の蜃気楼を追う事なく、今を幸せに感じられる業界創りを目指します。
【挑戦を恐れない】
  私の好きな言葉に『世の人は我をなんとも言わば言え。我が成すこと我のみぞ知る。』という言葉があります。幕末の英雄、いや今や日本の英雄ともいえる坂本龍馬が14歳にして残した言葉であります。業界人として永い歴史の中で培われてきた、古き良き文化を残す事に使命はあります。しかし今新たなフィールドを構築している新勢力に対して抵抗している現実は否めません。何の為の旅館ホテルなのか、何の為に存在しているのかを改めて自問自答し、何かの為になる商いを考えなければなりません。自分ではない何かの為という動機であれば、龍馬の如く、人に何を言われようとも己を信じ邁進するしかないのです。
【豊かな人間性と人間力を身につける】
 〜行動の源は、@お客様、A家族や仲間、B地域、C環境の為に〜 『鬼に金棒』という諺は、文字通り鬼に金棒が備われば無敵という意味でありますが、当然、筋力のない鬼に金棒は振れません。今の時代、本来必要な豊かな人間性や人を惹き寄せる人間力(鬼)を鍛える前に、スキルやテクニック(金棒)に頼り過ぎ、大きな金棒を振り下ろせない自分がいるのではないでしょうか。今一度、今まで培ったスキルや研究されてきたテクニック、そしてこれからの時代に必要なモノを扱えるだけの、人間性や人間力を高める事が必要だと感じています。  我々日本人の誇りは多くの偉人によって良き書物に記されており、いつの時代も変わる事なく脈々と伝えられてきているのです。残念ながら今の日本教育では、この人間力を養う事に重きはなく、ならば日本を代表する宿文化に携わる我々として、まずは私達自身が利他的思考を持ち、人間性や人間力を高める事に努め、そしてしっかりと後世に伝える事が大切なのではないかと考えています。
  【業界における政治的諸問題への姿勢】
 我々産業においては、実に様々な問題が後を絶ちません。今回の大震災をはじめ、特にここ数年は天災地変や風評被害の煽りを受け、多くの地域や施設が大打撃を受けており、見過ごすわけにはいかない状況にあります。これらに対しては業界としての対策はもちろんの事、他業界や他組合との連携も視野に入れ、一日でも早い改善への支援に取り組みたいと考えております。 合わせて固定資産税、温泉排水問題、NHK受信料契約、EV普及等は親会の事業方針でもあり、これらは青年部としても青年部らしく早急に対応していかなければならない問題であります。青年部らしさとは身軽さや行動力であり、業界が抱える諸問題に対し迅速に動ける体制を練って参ります。 ねじれ国会という未曾有の中、親会の方針でもある『旅館支持党』を掲げ、各地域における政治的問題であっても、全国の仲間と共有し、共に解決策を見出したいと考えております。 商売をする上で政治は欠かせません。誰がやっても同じ、選挙をしても変わらない、陳情をしても誰も動かない、こんな声を聞く事も少なくありません。果たしてそうでしょうか。政治とは誰かがやってくれるものではなく、自分達で興すものであり、5年後10年後を見据え、業界の確固たる地位を築く為にも、今この時から行動を起こしましょう。 以上の事を鑑み、以下積極的に取り組みます。
@ 災害時の諸問題への迅速な対応とマニュアル作成。
A 固定資産税減免。
B NHK受信料問題。
C 温泉水排水基準問題。
D 風評被害を最小限に抑える取り組み。
E 陳情活動。
F 超党派による若手国会議員とのパイプづくりと、懇談会の開催。
G 観光庁とのパイプづくりと、懇談会の開催。
H 以上を踏まえた親会との連携。
【環境を守る団体でありたい】
 我々業界の行い一つで、環境に計り知れない影響を及ぼします。宿泊施設だけでも全国十数万軒、飲食店も合わせますととてつもない店舗が存在し、エネルギー問題、CO2排出問題、廃棄物問題、残飯を含めたゴミ問題等は、業界の未来の事も考え私達の世代が責任を持って取り組まなければならない重要な問題であります。この諸問題に関し、先進的な取り組みを行っている同業者や、他業界の実例を参考にし、エコに対する取り組みの礎を築く事で、業界はもとより施設単位、個人の意識にまで重要性を感じて頂けるのではないでしょうか。地球人として胸を張って環境を考えられる団体である事が業界の発展に繋がるものとも考えております。
【青年部への想い】 〜夢を語り背中を魅せる〜  平成12年、神戸で行われた全国大会に初めて参加をさせて頂き、舞台上で光り輝く先輩達に心を奪われ、いつかあの舞台に立ちたい。いつかあの先輩のようになりたい。と胸を高揚させたのを、今でも忘れる事無い感覚としてよく思い出します。 青年部に所属して10年。出向をさせて頂き8年が経ちましたが、青年部に入って本当に良かったと日々感じています。そして間違いなく自分の子供達や後輩達にも自信を持って勧められるチームであると思っています。 時に自分の想いを強烈にアピールし、時に仲間の話に心を熱くし、志を同じくして夢を語り、そして友の為に涙を流す。こんな仲間達が日本国中にいると思うと、なんて幸せな商売なんだ!と感謝せずにはいられません。 憧れやときめきという感情は、人の行動意欲に大きく作用します。我々が光り輝く人間である事が、後輩達や次世代の若者達に夢を与え、そして多くのお客様を惹き付けてゆくものだと考えています。
【今期の方針】
1)東北地方太平洋沖地震への対応
2)夢を語り背中を魅せる!DREAM RYOKAN PROJECT
3)エコに先進的に取り組み、ゴミ0−ゼロープロジェクトを発信。
4)公平且つ適正な口コミへ向けての対策。
5)政治的諸問題に向き合い、親会との意思疎通を図り青年部らしく行動する。
6)日本学生観光連盟との関係強化を図り、次世代の育成や宿泊施設の魅力を発信する。
7)yadomo!を中心としたインフラを整え、より強固な情報収集、共有、発信に努める。
8)天災地変や風評被害等に対し、他業界や他組合との連携を図り改善に努める。
9)都道府県部長が参加して良かったと思えるイベント(サミット)の企画。
10)協定商社との関係に感謝し部員にとって有益な情報発信に努め、相乗効果を生む。
【最後に】
永い歴史と先輩諸兄の功績、そして今活躍をしている多くの仲間、希望を持って業界に入って来る若い世代、それぞれを想うと、不肖私が青年部長を拝命する事に対し、責任と重みを感じ、魂が震える想いであります。 私達一人一人の力は微力かもしれませんが、決して無力ではありません。 この数年間、各地の総会やブロック大会、青年部主催のイベント等に幾度となく参加させて頂きました。かけがえのない同志に恵まれた事に心から感謝をし、全国に広がるこの絆の重み、大切さ、楽しさを一人でも多くの方にお伝え出来ればと思っております。 未曽有の時代ではありますが、日本の世明けを信じ駆け抜けた幕末の志士の如く、青年部らしく業界の世明けを信じ、今しか出来ない事に失敗を恐れずチャレンジし続け、この微力がやがて大きな渦となる事を信じ、魂を捧げる覚悟で務めます。各部員におかれましても、一日も早い復興の為に青年部活動の優先順位を少し上げて頂き、存分に力を発揮して頂ける事を期待しております。青年部長と云えども若輩の身であります故、ご指導並びに多大なるお力添えに何卒ご尽力下さいますようお願い申し上げます。 最幸の2年間を共に駆け抜けましょう!